千葉県在住のM/S様にご成約頂いた平成3年式 実走行2200㌔の赤ビートです。
走行が少ないので直ぐに納車可能かと思いきや、実際は思った以上に手が掛かるものです。
一体何故かって?( ̄ー ̄)とのご質問でしょうか? ですよね~。
答えは20数年経過したパーツは見た目は綺麗でも、経年劣化による活動限界値を迎えているからです。
※特にガスケット・パッキン・ゴムブッシュ類。
という訳で当店で販売する総てのビートに施工を施している、エンジン本体&ミッション本体のリフレッシュメンテをこの赤びーにも施工致します。
エッ!エンジンもなの? もったいないなぁ~!と、思われるでしょうが・・・。
でも、どうしてもこのタイミングで作業しなければいけないと思っています。詳細の説明は後程。( ^)o(^ )
総合メンテ施工の前にあらかじめ既存装着のエンジンを取り外し、E/Gメンテコラボ先へ送る準備の最中の画像です。
※エンジン本体を取り外された状態ですと車高はこんなに高くなっています。
前オーナー様は昨年約1600㌔走行の個体を手に入れ、早々、他店にてタイベル/燃料系/ブレーキ系をメンテしてお乗りでした。
しかし、突然!お仕事の都合にて数年間の海外へと向かう事となり、当店にこの赤びーを委ねられお出かけになりました。
27年間、殆ど活躍する事も無く、時折エンジンに火が入り、また暫く放置され続けて来たと予想されるエンジン。
では、そのエンジンの内部は一体どんな感じなのでしょうか?(*_*)
※上記シリンダーの画像は別エンジンの物となりますが、参考画像としてご覧ください。
茶色の部分の下側に数本の筋目が見えると思いますが、これがピストンリングとオイルリングの摺動痕です。
ピストンはこのシリンダー内を上下運動していますが、長期間使用されないエンジンの場合。ピストンリングとシリンダー壁の間の油膜も切れた状態にて、同じ位置に止まったまんまとなります。
で、時折エンジンを動かしたら・・・擦り傷が、それも傷は深くなりませんか?そうなんです。
特に少走行ビートの場合、エンジン始動後のエンジン音に金属が擦れるような摺動音が混ざって聞こえる場合が多く見受けられます。
また、シリンダー以外にも懸念される部位はクランクシャフトやコンロッド等の各摺動部分に取り付けられいるベアリング(メタル)の摺動傷です。
一度傷が付けば深くなる事はあっても浅くなる事は先ずありません。
そんな事を思い、金属間の摩擦抵抗低減を狙い、当店ではオイルメンテの際、オイルと共に有機モリブデン系添加剤の充填をお勧めしている訳です。
で、この度のE/Gメンテにあたりお客様と相談させて頂き、有償にてライナーガゼットと言うパーツも追加となりました。
役目としてはシリンダー周りのウォータージャケット部分に挟み込みシリンダーの余分な動きを抑制する事により、振動も減り静かなE/Gとなります。また、シリンダーヘッドガスケット保護の役目も果たします。
ピストンについては上記シリンダー内のボーリング仕上げ実施に伴い、66.15mmOSピストンKIT(659.88㏄)にて対応となります。
その他、コラボ先のリビルド化の定義から外れ、修正再使用となる純正パーツを当店より供給する事により、完全リフレッシュを化を目指して折ります。
当店では上記対応を取ることによりエンジン本体&ミッション本体に於いて、30か月又は40000㌔走行迄保証させて頂いております。
これから10年先。クルマの動力系EV化、または最低でもハイブリット化となる事が囁かれている昨今。
現状の難しい局面をクリアして存続が叶ったビートに乘っている姿を想像すると「ワクワク感」が止まらないのは小生だけでしょうか。(^^)/
読んでいただいてありがとうございます。
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