元オーナー様の思いを次期オーナー様に引き継ぐことが当店の役目です。成約車の納車整備の様子となります。

旧車を動かすのなら経年劣化の事実に目を背けず、確りと整備を施してから楽しまれるのが肝要。またその際には、「旧車であることを深く理解した専門店」で施工されることが大切です。

当店がビートレストア専門店を営む理由。先ずは自身がビートを末永く楽しむため、その為には「確りと治す側の人間がいないと」淘汰されて仕舞うから・・・なので「常にぶれない思い」をお伝えしたく、日々ブログを更新しています。

上記の言葉などは綺麗ごとに聞こえるかもしれませんが、小生を含めたスタッフ全員が現役のビート乗りである当店。ビートに関する皆様の困りごとは私達にとっても同様の悩みと感じているのです。

 

また、この場をお借りしまして、部品の入荷遅延に依り納車が滞っておりますD/Y様、N/Y様、M/T様を始めとする皆様に於かれましては、この場をお借りしてお詫び申し上げます。愛車のご納車に思いを馳せてお待たせ頂いている分、確りとご要望にお応えさせて頂きたく思って下ります。m(__)m

 

元オーナー様の思いを次期オーナー様に引き継ぐことが当店の役目です。成約車の納車整備の様子のご紹介となります。

 

上記ビートは前オーナー様が今から約4年ほど前に車両を当店に持ち込まれ、その際にエンジン本体及びトランスミッション本体のオーバーホールを始め、水回り、燃料系、足回りと各部の総合整備を既に施工済みの個体となります。

 

しかし、前回の総合整備から約4年。

その合間に車検整備等を挟むも、これまでの走行は約2万ｋｍ程。となるとこのタイミングでリセットを兼ねた各部の再整備を要することになります。

その整備内容としては、4年前の総合整備の際には手を付けていなかった部位の再構築化です。

 

先ずはステアリングラックASSYを取り外して左右の「タイロッドダストシール」のリフレッシュと共に、「ギヤボックスマウンティングブッシュ」等も交換しました。施行する事に依り個体差はありますが停車中にステアリングに伝わる「ぶるぶる」感が改善されます。

 

再販が叶った左右の「エンドラックセット」も併せて交換としました。

また、以前に施工履歴はありますが、フロント回りのブッシュ類については再交換としました。

 

フロント側については既に新品交換が済んでおります。

そしてリヤ側についてはオーバーホールを施工済の為、動作に問題御座いません。しかし、車齢を考えると「キャリパーサブASSY」本体の摩耗劣化も進み、そう何度もオーバーホールでの改善が叶う訳では無いと考えます。

このタイミングで、再販部品である左右「リヤキャリパーサブASSY」も新品交換としました。

※オーバーホールを試みるも、サイドブレーキが利かず車検不合格が増加している傾向は否めない事実。

 

エンジン関連については目視でもお判りの通り付随する各部品の交換が済んでおります。

 

しかしこのタイミングで未だ交換が済んでいない「A.CジェネレーターASSY」についてもリビルド品と交換。

 

「コンプレッサーベルト」と「A.Cジェネレーターベルト」についても再使用せずに新品に交換します。

※ビートの関してですが、ベルトの鳴き（音）が発症した際には音止めスプレー塗布等で対策するも殆ど改善が望めません。交換の手間を考えると新品交換がベストな選択なのです。

 

続いてはエアコン関連の整備となります。

こちらについては4年前の初入庫の際から通常作動しておりました。そして現在も問題無く動いておりますが、「車+エアコンはパッケージ」と考える当店。旧車だからとその部位の整備に手を抜く訳には行きません。

此方についても既に製廃部品ですので、「コンデンサーCOMP」「クーリングファンCOMP」（イソマサ対策部品）等も交換としました。

 

再販部品も含め、「エバポレーターCOMP」や「エキスパンションバルブASSY」等、室内の部品も洩れなく交換。

※部品が枯渇すれば当然！改善は叶いませんので・・・。その昔何度かチャレンジを試みましたが中古部品で確り治った記憶が有りません。

 

過去の整備記録簿にて履歴を確認すると、5年程前に「コンプレッサーCOMP」の交換歴がありますが、装着状態を確認すると本体にオイルの滲みを発症が確認出来ました。

この状態だと近い将来にトラブルの発症は必定と判断し、こちらについても「リビルド品」に交換して対応としました。

 

上記整備の後にはロードテストを何回かに分けて行い詳細部位の改善も完了！その後、お客様のお手元へと無事ご納車となりました。

 

今から約4年前に実施した総合整備と併せて今回施工を行った作業が功を奏し、末永くビートをご愛用頂けると思います。

 

 

ご覧いただき、ありがとうございました。