旧車を維持してゆく為には経年劣化の事実に目を背けず、確りと整備を施してから楽しまれるのが肝要。またその際には、「旧車であることを深く理解した専門店」で施工されることをお勧め致します。
神奈川県在住のM/M様が新車からご所有の黄色ビートですが、この度は車検でお預かりしました。
日頃からよく整備されている個体ですので、当初は一般的な消耗部品の交換と併せて今後部品供給が危ぶまれそうな部位の先回り予防整備のお見積もりを作成させて頂き、それに沿ってお客様と相談した後に作業内容を決めたいと思っておりましたが・・・(@_@;)
で、入庫早々検車を開始。エンジンを掛けたままの温間状態でエキスパンションタンクCOMPのフィラーキャップを取り外すと、エスパンションタンクCOMP内はご覧の通りで「泡・泡・泡」状態で、で、で、それは「シリンダーヘッドガスケット抜け」の初期症状確認となりました。(@_@)
この個体。実は今から約7年前に当店でエンジン本体及びトランスミッション本体他のリビルド化(オーバーホール)を実施した履歴が御座います。
因みに上記画像で確認頂けますが、走行距離的にも前回の施工時から約5万キロを経過した程。では、上記のタイミングに於いて総べての個体が同様の症状を発症するのかと言えばそうとも限りません。
ならば、上記症状発症の要因は?と考えてみましたが、この黄ビートを新車時からのお乗りのM/M様です。従って今更運転方法が云々とは当然考え難くい訳で・・・ ( ̄д ̄)
他に考えられるとすれば、過去に確りとリビルド化を図ったとは言っても、その内容は新車時とは異なり総て部品新品で組み上げられた訳では有りませんので、そこを疑わざる負えないのではとも・・・ (~_~;)
それを踏まえ旧車ともなれば、当店の様なプロショップで行う定期検診は欠かせないと思います。またその際、車両毎に整備を要す部位の改善をご提案させて頂き、予防整備を行いながら乗って行くのが旧車との上手な付き合い方なのです。
という訳で、エンジンを分解し各部の状況を確認作業を行います。測定してみるとシリンダーブロックに大きな歪も有りません。面修正を行った後に「シリンダーヘッドガスケットCOMP」を交換。
更にはシリンダーヘッド関連の分解リフレッシュ作業を施工しました。
タイミングベルト関連一式交換の際には、画像の様にクランクシャフト部分とカムシャフト部位のオイルシール交換特殊工具を用いて交換しています。
各部のリフレッシュを行った後には車検点検部位のチェックを済ませ作業は完了となりました。
そして車検を取得した後に早々ロードテストを行なました。結果として以前のようにパンチの効いたアクセルレスポンスを回復しました。
M/M様、終末のご来店をお待ちしております。
ご覧いただき、ありがとうございます。
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