メンテナンスをほぼ総て終了し、いよいよ試運転と言う処へM/U様がご来店。
作業進行状況等を説明しご一緒に試運転とあい成りました。
途中のGSにてハイオク(通常走行はレギュラーでも大丈夫)を満タンに給油にて出発。
先ずはおとなしめに走行し徐々に回転上げて行きます。
そしていよいよBEATの美味しい回転域へ小生が・・・。
「ちょいテック!」領域と言っている7000RPMから8100RPMへとアクセルオンしたとたんに、
7000RPMを過ぎた辺りでレブリが発生・・・。
※それ以上回転が上がらない状態が発生の意味。
で、追加作業が発生しました。
原因はエンジンをメンテナンスの際に間違った施工。「バルブスプリング逆組」となります。
当店では6件目の事例です!
シリンダーヘッドを外した状態の画像。
勿論!タイミングベルト関係も取り外しています。
シリンダーヘッドを単体で取り外した状態の画像です。
カムシャフト・ロッカーアーム等の付属部品を外した画像です。
ご覧になって解るでしょうか?、
左手前の太いのがインテーク側のスプリングで右側奥の細めがエキゾースト側のスプリングです。
で、現在の状態はスプリングが逆に付いている状態。
作業内容はバルブスプリングのIN/OUT側の逆組の改善作業。
この個体は買い取り車輌で、前オーナーは数年前に中古車にて購入、
その際H18年に4.7万キロにてTベルト交換履歴があったと聞いております。
確かにトランクフードの内側に社外タイミングベルトの交換履歴のステッカーが貼ってありました。
飽くまで推測ですが、一般整備工場にて作業されたように思います。
整備書を見れば解ることですが、イン側スプリング(太い)には青色ペイントが、
エキゾースト側には黄色ペイントが施してあります。
確認出来ますか?スプリング上側が黄色いペイント。
※此方はIN側ですので本来は青色ペイントのスプリングが装着されなければいけません。
また上記のように組分けをすれば何も問題ない事ですが・・・。
整備書無しでエンジン組もうなんて、BEATをなめんなよ!と小生は言いたいです。(>_<)
インテーク側はバルブの傘も大きくスプリングも太く出来ています。
一方エキゾースト側はスプリングも細く、バルブの傘部分も小さめに出来ています。
要するに吸気側(IN)スプリングは太く、排気側(OUT)は細い物を装着します。
もし逆にスプリングを組み込めば高回転域で吸気側のバルブが開こうとしても、
スプリングの力が弱く開ける事が出来なくなり、
美味しい回転域にてそれ以上に回転を上げられなくなってしまう現象が発生する訳です。
これを業界用語では「バルブのサージング現象」と言っております。
M/U様今暫くお時間を頂きますが、ご覧のようにシリンダーヘッド周りの清掃し、バルブ他のカーボン除去ヘッドとバルブの機密保持作業等も同時に実施して、リフレッシュさせて頂きますのでどうぞ宜しくお願い致します。<(_ _)>
読んでいただいてありがとうございます。
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