■シリンダーヘッドガスケットが抜けるとは?
通常は冷却系の水漏れ等が原因にてオーバーヒートを起こし、シリンダーヘッドの極端な熱歪みを起こし、ヘッドガスケット抜けを発症してしまいます。
しかし、ビートのような旧車に関しては、ある程度年数が経過すると、熱と時間によってガスケット(パッキン)が弾力を失ってしまい、水やオイルを封入する事が出来なくなってしまい外側へ漏れ出す状態を指します。
このところ当店のブログ記事にエンジンOHやミッションOHの記事。
また、タイベル交換作業の際のガスケット類の予防交換等の記事が多目なのは、今後も末永くビートを乗り続ける事を切に願うユーザー様のメンテの記録となっております。
構造に気密性・液密性を持たせるために用いる固定用シール剤です。
固定用シール材に対し、運動用シール材をパッキンと呼びます。ガスケットは、シリンダーヘッドとシリンダーブロックの間に挟み込んで圧縮し、その隙間を塞ぐと同時に、流体の漏れ又は外部からの異物の進入を防止するものです。
■ゴムOリングとは
材質はゴム製で、装置などに気体や液体などの流体が進入することを防止したり、装置内部の流体が外に漏れないようにするために用いられるパーツ。
断面丸型のゴムリング成型品で、溝にはめ込んで、圧力をシールする事ができます。
シリンダーヘッドガスケットが抜けるとエキスパンションタンク内のクーラントに気泡が混じります。更に劣化が進むとクーラントにエンジンオイルが混じり茶色っぽく混濁した色合いとなります。
■ヘッドガスケット抜けを発症してしまった場合どんな事が起こるのか?
発症したからと言って直ぐに走行不能に陥る訳では有りません。
但し、症状の進行が進み、冷却水が極端に減る様になった場合にはエンジン本体を冷却する事で出来なくなってしまい、最悪はエンジン焼き付きを起こし走行不能となります。
また、オイルが外部に漏れれば、最悪は車両火災に発展する可能性もあり・・・。小生が思うに、ビートの車齢を考えれば、何処かのタイミングでは整備をお勧めしようとは思っておりましたが・・・。
実際に昨年暮れ、代車に於いても「シリンダーヘッドガスケット抜け」を発症を確認。
そんな中、今年に入りオイル交換等でご来店の際、「ガスケット抜け」のチェックをしてみると懸念していた発症が多く診られ、既に発症した個体と、対策の為の車両入庫が毎週のように続き、常時10数台ご用意してある代車も底をついてしまう有様・・・。
暫くはその対応に追われ大変でしたが、最近になって漸く落ち着いてきたところです。
そんな訳で、当店では昨年から「販売するビート総てに対し上記を重要事項と位置付け」納車整備の際、総ての販売車両に対し、エンジン本体&ミッション本体のリフレッシュ作業を施工して納車させて頂いております。
因みに、先日売約頂いた赤ビート「実走行2200キロ」に於いても上記整備内容を適用となります。
※最後になりますが、当店のこのところの整備実績からすると「走行距離が少なめの個体」に多く発症が診られるような感じです。
飽くまで推測ですがその理由は、エンジン本体においてガスケット類以外、パーツは余り傷んでおらず、となると走行過多の個体と比べて、ピストンの圧縮圧力等も高めで維持していると思われます。従って、当然!エンジン自体元気も良く、ガスケット類に不具合が起これば即発症は否めません。(-_-)
例えば、プラグホールにオイルが溜まる様であれば走行に関係なく実施時期かと思われます。未施工であれば早めの対策を施すことを是非ともお勧めいたします。
読んでいただいてありがとうございます。
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いつもお世話様になっております^_^
ガスケット抜けの恐ろしさについて、とても分かりやすい説明で、「明日は我が身」の思いで運転しています汗
ガスケット以外にも心配ごとは尽きませんが、今後ともよろしくお願いいたします^_^