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エンジン&ミッション本体のリフレッシュでご入庫頂きましたが、旧車は時折こんな事も起こります。(@_@;)

2022年03月30日

茨城県在住のK/Y様ご所有のVER-Fとなります。

この度の入庫の目的は、昨年来から作業のご予約を受け承っていた「エンジン本体」及び「トランスミッション」のリフレッシュメンテナンス実施の為お預かりしました。m(__)m

 

またこの個体に於いては、今から数年前にメンテナンスのご相談を頂き、IRサイドガラスへの交換作業からから始まり、現在までの間でほぼ各部のリフレッシュは終了している優良整備車両となります。

 

先ずは既存装着されているエンジンとトランスミッションの取外し作業から開始となります。

 

長年ビートを所有してお出での俳なら思う事は皆同じ、リフレッシュを実施する際、出来れば既存エンジン本体やミッション本体を使っての再構築化を図りたいと思うのはやまやままですが・・・。

 

30年という歳月を重ねた今、既存のエンジン本体やミッション本体共に再使用が叶わない物も多く見受けられるようになりました。それならば別なコアを探して再構築を図ればとなりますが、優良なコアはほぼ皆無にてそれ自体をも儘ならない昨今の状況です。( ̄д ̄)

 

その様な状況の中、今回の場合は既存エンジンを使用しての再構築化が叶いました。(^^)/

 

そして数週間経過した後にリフレッシュが叶い製作コラボ先から戻って参りました。NEWエンジンに各補器類を装着し、車体への搭載準備完了です。

 

一見、作業は順調な感じで進んでいるようですが、実はこの後、余分な作業に時間を費やす事なります。(~_~;)

 

エンジンに続いて自社にてトランスミッションオーバーホール作業を実施。既に製廃となってしまったパーツについては「イソマサ対策部品」を使用し、永年使用可能を実現しています。

※只し、どうしても入手が困難な場合には、今回の様に一部優良中古パーツを使用する場合も御座います。

 

各内部パーツの交換を含めたオーバーホール完了ののちに、画像下側部分の「クラッチケースCOMP」と上側の「トランスミッションケースCOMP」を組付けも終わり総ての作業が完了。

 

そして本来ならばクラッチを介し、エンジン本体と合体した後に車体へ搭載となる予定でしたが・・・。

 

※黄色い囲みはの部分には「リヤドライブシャフトセット」が装着される部位です。

装着前の最終確認としてトランスミッション本体を目視で点検の際に思わぬ瑕疵を発見。(>_<) トランスミッション本体のクラッチケース側メインシャフトCOMP(オレンジ囲み)となりますが。

 

この部位からミッションフルード(シンクロシフト75W/80LSD用)が若干滲みだしていました。

動作を繰り返して更に調べて診ると連続的なフルードの滲み出しを確認。

 

フルードが外部へ滲み出る原因は画像上側のメインシャフトが装着されている部分にあります。

 

それだったら今回のメンテナンスの際に新しいパーツと交換済み、ではどうして? ”(-“”-)”

 

上記の問題の部位とは「クラッチケースCOMP」内側の丸い囲みの部分。

 

更に拡大するとこのようになっており、今回はこの「クラッチケースCOMP」のベアリングが装着される部分に「クラック(ヒビ)」が入りフルード漏れを発症しておりました。

 

ここは非常にデリケートな部分の為、ベアリングとオイルシールを交換する際にはSST(特殊工具)を駆使しての、慎重な作業となります。

 

原因として先ずは旧車であること、伸びた走行距離や使用状況等が招いた金属疲労だと思われます。

 

今回はオーバーホール作業終了後の発症となりましたが、過去に於いても作業中に発見されたケースや走行後に発症した案件も何件かありましたので・・・。

 

上記「オイルシール」と「ベアリング」が装着された後にメインシャフトが真ん中をに装着されます。

 

「クラッチケースCOMP」は既に製廃。また今回は画像上側の「トランスミッションケースCOMP」にもクラックの発症が見られましたので、両方共程度の良い中古のケースを使って再び組み上げました。

 

その後はエンジン本体とミッションを合体。

 

準備万端整い

 

車体への搭載が叶い、各補器類の装着及び結線、調整等を済ませて無事にエンジンは力強く元気な咆哮を奏でました。(^^)/

 

初期慣らしを兼ねたロードテストを1セット行い素晴らしい仕上がりを実感。

 

工場に戻って早々に各部の締め付けやオイル漏れ、水漏れ等の有無を点検を実施。

 

各部が問題無き事を確認した後に、即座にK/A様へ完成のご連絡を差し上げました。

 

1日でも早く出来上がればと思いを馳せてお出でであることは、同じビート乗りの小生としても強く感じますので・・・。( ̄д ̄)

 

その結果。翌日の朝1番でのご来店頂き、作業詳細をご説明の後に無事ご納車させて頂きました。m(__)m

 

最後に一言

生誕30年を経過した現在、「再販部品」を含めた純正部品を常時購入にて予防も兼ねた「先回り整備」を実施し、維持して行くのが旧車となったビートが唯一存続出来る道だと思っております。

 

 

 

ご覧いただき、ありがとうございました。

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