旧車を動かすのなら経年劣化の事実に目を背けず、確りと整備を施してから楽しまれるのが肝要。またその際には、「旧車であることを深く理解した専門店」で施工されることが大切です。
以前、エンジン関連のブログ記事でもご紹介した(株)フリクション製ピストンキットの仕様変更に伴う新型ピストンの実車走行テストの続編となります。
なお当店ではエンジンのリフレッシュの際には上記「ピストンキット」を使用して施工をしております。
また、現行のピストンキットに於いては、過去にピストンが起因したトラブルは一度もございませんでした。※しかし昨年で販売終了となりました。
そして今回先方の依頼で、仕様変更を施した「新型ピストンキット」を組み込んだエンジンの実車テスト承りました。
届いて早々店長の自家用ビートに搭載。テスト基準はあくまで一般的な使用範囲で本年5月初旬から現在迄に約20000km程の実車テストを行っておりました。
その間にはデーター取りと共に当店として色々と思うところもあり、2機目のテストエンジンを製作する運びとなりました。
今回は部品(新型ピストンキット)だけを送って貰い、エンジンの腰下部分についてはエンジン製作コラボ先にお願いして製作しました。
製作方法は新車時と同様の「セミフロー」でピストンキットの組み込みです。※紆余曲折有り、現在当店では総て「セミフロー」方式をとっています。
先ずは(株)フリクションさんからお預かりした一機目「フルフロー」方式のエンジン本体を取り外し、早々にシリンダーヘッドを取り外してピストン関連の状態を確認しました。
結果として、状態は特に問題は無く順調な手応えを感じます。
しかし、お預かりした一機目のエンジンはシリンダーヘッド周りについては中古部品再使用での構成となっており、当店のセオリーからすると正直言って不本意・・・失礼!他意は御座いません。
自身が勝手に納得しないだけです。
その様な訳で今回のテストエンジンに関しては、当店が通常行っている上記部品総てを純正新品で組み換えての製作としました。
※理由はテスト中の有事の際に、原因となり得る部分特定がより判り易いようにとの思いからです。
上記にプラスして更に精度の向上を期すべく現在は既に製廃となってしまったデットステックの「カムシャフトCOMP」も併せて新品交換とし、シリンダーヘッド関連の再構築は完璧です。
その後にシリンダーブロックASSYと合体。更には補器類とトランスミッションASSYを組付けて搭載準備が整いました。
程なくして2機目のテストエンジンは車体へ搭載されました。
NEWピストンを組み込んだエンジンは無駄なノイズも皆無!静かなアイドリングからアクセルオンした際には鋭く且つ力強い咆哮を奏で、小生達の期待通りの出来栄えです。
其の後は日常使用を前提に店長が現在まで約2000km程を走行し、順調な仕上がりを感じます。従いまして次回のご案内では良い報告を皆様にお届け出来そうです。
ご覧いただき、ありがとうございます。
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