旧車を動かすのなら経年劣化の事実に目を背けず、確りと整備を施してから楽しまれるのが肝要。またその際には、「旧車であることを深く理解した専門店」で施工されることが大切です。
当店で扱うビートの「オーバーホールエンジン」と世間一般的な「リビルドエンジン」との違いについてのご紹介となります。
数年前までは「エンジン不調」や「タイミングベルト切れ」などを起こし使用不能となって仕舞った場合には、再構築化を施工した「リビルドエンジン」を搭載するのが一般的でした。
また、今から15年程前だと優良整備履歴を前提とした「中古エンジン」と載せ替えする「スワップ」なども行ったりしていました。
しかし、最近は流石に中古を其の儘載せ替えるなどは一寸無謀とも思えます。例え施工したとしても近々にトラブル発症し、結果として無駄な出費を覚悟しなければならないのと、また故障するのではとの不安が付いて回ります。
そして次なる選択肢が「リビルトエンジン」の搭載を検討する事になります。使用時にタイミングベルト切れを発症した場合には別なエンジン(コア)を使って製作した物をチョイスし、オイル消費等発症の場合には既存エンジンを使いリビルド化施工を行うのが一般的でしたが・・・
各車の経年劣化が著しく進み、ベースとなる良質な中古エンジン(ベースコア)の存在も少なくなってしまいました。
※具体的例として、例えばオーバーヒート履歴があるシリンダーヘッドなどの場合。冷間時の測定数値は正常であっても、温間時に歪を発症する物も少なく無く、当然、正常なエンジン出力を発揮する事は叶いませんし、再度不具合を引き起こしますので使用する場合には細心の注意を要します。
そして、今から約5年程前から「リビルド化」を施工したエンジンであるにも拘らず、思うような結果が伴わない場合も・・・具体的にはリビルド化施工済エンジンを複数台数を車体に搭載するも、多少ではありますが精度のバラツキを感じられるようになりました。
その理由としては当然ながら経年使用からくる、エンジン本体の痛み具合のみならず、内部構成部品の疲労感も否めない状況を感じた訳です。
※極論ですが、分解して各部品を目視点検の後に清掃して再び組み上げても、「エンジンオーバーホール」を施工したとなります。
※上記画像は再構築の際に製作コラボ先に当店が供給する部品の一部となります。
そこで、その不満を払拭する為、再構築化の際に出来るだけ多くの新品部品を使用することでエンジン精度を高めることにしました。
具体的には当店が純正部位品等を殆ど揃えて、製作コラボ先への供給を行っています。
その為にはエンジン製作コラボ先の「技術力」と「設備」を用いて「シリンダーヘッドASSY」や「シリンダーブロックASSY」などの再使用せざる負えない部品の精密測定。
シリンダーブロックのボーリング作業やプラトーホーニング等の修正及び作業を行います。
其の後は常時摂氏20度に室内温度調節された中で、エンジン本体の組み上げ作業を行います。
エンジン本体組み上げの際には「外気温度差」によって「バルブクリアランス」や各摺動部位の「ベアリングクリアランス」等は大きく異なるのは言うまでも有りません。
上記の環境で施工が叶ったエンジンですので、当然雑味の無い静かで良質なエンジンに仕上がります。
その後には出来上がったエンジンの最終テストとして「ファイヤリングテスト」を実施し、組み上がったエンジン単体に火を入れて「既定出力」、「異音」、「異振動」等他の確認を行います。
厳しい完成検査をパスしたNEWエンジンは厳重梱包にて、当店に搬送されて参りました。
※当店がエンジン本体オーバーホール施工お願いしているBRE関東様の場合。数年前からビート用リビルドエンジンのオーダーは受け付けていないと伺っております。
実際に上記の様な施工内容で最低で50万円~の原価コストが掛かっておりますので・・・その他の付随するオルタネーター等を含む付属部品も別途このタイミングで交換しないと後追い直ぐに交換を余儀なくされます。
上記を踏まえ当店の場合、ビートに限っては「リビルドエンジン」では無く「オーバーホールエンジン」となります。
※エンジン単体での販売は行っておりません。
ご覧いただき、ありがとうございます。
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