旧車を維持してゆく為には経年劣化の事実に目を背けず、確りと整備を施してから楽しまれるのが肝要。またその際には、「旧車であることを深く理解した専門店」で施工されることをお勧め致します。
ご新規でご入庫頂いたビート。現状クラッチが滑っているとのことでクラッチ関連一式のオーバーホール作業を実施することに・・・
早々、トランスミッションASSYをエンジン本体から分離した後にクラッチ関連の状況を確認すると、通常は余り見ることが無い状況が目に飛び込んで来ました。
こちらは現況装着されていた「フリクションディスクCOMP」裏側の画像となりますが、この程度であれば特別何がと言う訳でもない標準的劣化状況です。
しかしその裏側の様子となると通常見受けられないご覧の様な悲惨な状況で・・・
「フリクションディスクCOMP」のこちら側の面はクラッチペダルが踏まれる都度、下記の「プレッシャーディスクCOMP」に接触する面となります。
確かに「プレッシャーディスクCOMP」側にも深めの接触痕が確認されますね~ で、クラッチ機能は正常作動出来ない状況となった訳ですが。
しかし問題はここからで、この状況に至る迄の経緯が重要なのです。状況からして今回のケースは過負荷や長期使用が要因ではないと判断されます。
では一体何がクラッチの「スベリ」を引き起こしたのか?
ズバリ!今回はトランスミッション本体側に問題があると思われます。
上記画像はクラッチフリクションディスクが粉となり飛び散った痕ですが、同時にミツションフルード(オイル)も全体的に付着しています。この度の症状を引き起こしたのはどうやらトランスミッション内部の「オイルシール等の劣化によるフルード漏れ」が原因と断定。
お客様に確認してみると、エンジン本体は過去にオーバーホール歴はあるが、トランスミッションは入手の後一度も内部のメンテナンスはしていないとのことでした。
となると、今回クラッチ関連を一新したとしても短期間で同様のクラッチスベリ症状の再発は必定と判断。
お客さまに状況を説明した結果。「トランスミッションオーバーホール作業」の追加のご承諾頂きました。
ご覧いただき、ありがとうございます。
Since 2006 isomasa web site Japanese text only
Copyright(C) 2025 isomasa auto All Rights Reserved. This web site is supported by DOSANITE
最近のコメント