旧車を動かすのなら経年劣化の事実に目を背けず、確りと整備を施してから楽しまれるのが肝要。またその際には、「旧車であることを深く理解した専門店」で施工されることが大切です。
前回はオーバーホールが叶ったエンジン本体とトランスミッション本体を車体へ搭載し、追加整備で「フューエルタンクCOMP」や「フューエルポンプセット」「フューエルメーターユニット」などの交換を済ませた後に無事NEWエンジンは咆哮を奏で始めました。
その後、初期点検として各部のオイル漏れや水漏れを点検の為、エンジンはアイドリング状態で暫く様子を診ておりました。
すると暫くして赤い丸の部位からオイル?の様な液体が滲め出てきました。 はて?
左側がエンジン本体で右側がトランスミッション側となります。上部の切溝からオイル?が滲み出ていました。
では、それは何処から・・・という訳で検証の為、先ずは「トランスミッションASSY」をエンジンから切り離しました。
するとオイルの様な物の出どころは赤い丸の部位の奥側の「クラッチケースCOMP」部分から「トランスミッションフルード」が滲み出ていました。
先の画像の「メインシャフトCOMP」は上記「プレッシャーディスクCOMP」のセンター部分に挿入されますので、状況に依ってはクラッチ操作が儘ならなくなる可能性も考えられます。
分解してみると「トランスミッションフルード」漏れの原因は赤い囲みの部分でした。
上記画像はベアリングとオイルシールを外した状態の様子ですが、この奥の部分(ケース裏側)はとても薄くデリケートな部分となります。従って、ベアリング交換の際には特殊工具を使用して慎重に作業します。
今回は上記内容で施工したにも拘らず、ケース裏側に「ヒビ」が生じて「トランスミッションフルード」漏れを発症。
トランスミッションASSY画像下部の「クラッチケースCOMP」を別のビートから取り外しておいた物と組み替え交換を行い、こと無きを得ました。
◎エンジンが掛かっている間は常にメインシャフトはベアリングと共に回転していますので、ベアリングの経年劣化に伴い壁面が弱くなっていると考えられます。
※トランスミッションのオーバーホールだけで年間40台以上の施工実績から、過去に数台同様の症状を確認しています。
と、言うことで取り合えず問題は一つ解消されました。
そして更なる作業はエンジン・・・
ご覧いただき、ありがとうございます。
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