この車でないと味わう事が出来ない感覚がある。アナログ車は操る楽しさが満載です。
工業製品だからこそ、適切な整備が価値を守ります。
クルマは、貴金属や腕時計のような資産性を持つ工芸品とは異なり、あくまでも工業製品です。
工業製品である以上、使用年数や走行距離、使用環境に応じて各部品は必ず経年劣化し、やがて故障へと至ります。
そのため、長く安心してお乗りいただくためには、適切な時期に必要な部品を交換し、計画的に整備を行うことが欠かせません。

今回ご紹介する車両は、長年にわたり当店で継続的なメンテナンスを行ってきた管理車両です。
前オーナー様は「できる限り長く乗り続けたい」という強い思いをお持ちで、必要な整備を惜しむことなく、その都度適切なメンテナンスを実施されてきました。
前回のブログでもご紹介したとおり、直近数年間にわたって数多くの整備・リフレッシュを順次実施してきた、履歴の明確な一台です。その甲斐もあり、ここ数年は大きなトラブルもなく、安心してお乗りいただいておりました。

しかし、経年による機械的な劣化は徐々に進行していました。
エンジンは一見すると調子良く感じられる状態ではあったものの、オイル消費量は増加傾向にあり、トランスミッションについても加速時などにガラガラという異音が以前より大きくなっていました。
そんなある日、通勤途中に停車中だったところ、後方から追突される事故に遭われ、修理を余儀なくされます。
それでもオーナー様は「これからも乗り続けたい」というお気持ちを変えることはありませんでした。

事故による相手方過失部分であるリヤ廻りの修理だけでなく、ご自身のご負担により車両全体を同色でオールペイント。さらに、幌・スクリーンを新品へ交換し、雨漏れ防止のため全てのウエザーストリップゴムも交換。更には左・右ヘッドライトユニットも新品へ交換されるなど、今後を見据えた大規模なリフレッシュを実施されています。
その後も当店にて車検整備をはじめ各種メンテナンスを継続しながらお乗りいただいておりましたが、ある日、走行中に突然エンジンストールが発生しました。
幸い場所は当店の近くだったため、すぐに引き取りへ向かい点検を実施しました。
診断の結果、部分的な修理で改善できる状態ではなく、エンジン本体・トランスミッション本体ともに本格的な再構築が必要との判断に至りました。

その後、オーナー様とは今後について何度もご相談を重ねました。
長年勤められたお仕事を最近ご引退されたこと、そしてビートとは別に同年代の普通車オープンカーも所有されており、そちらにも多額の整備費用を掛けられたことなど、さまざまなご事情を総合的に考えられた結果、このたび当店へお譲りいただくこととなりました。
長年にわたり大切に維持され、多くの愛情と費用を惜しみなく注ぎ込まれてきた一台です。

その想いを次のオーナー様へしっかりと引き継げるよう、当店では現在、エンジン・トランスミッションをはじめとする最終リフレッシュを進め、安心して末永くお乗りいただける状態でお届けできるよう商品化を進めています。
この一台の価値をご理解いただける新たなオーナー様とのご縁を、心よりお待ちしております。
ご覧いただき、ありがとうございます。
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