この車でないと味わう事が出来ない感覚がある。アナログ車は操る楽しさが満載です。
夏季休店日明け。
朝一から、エアコン修理でお預かり中の個体へのアプローチから作業を開始しました。
この夏は、休店日に入るしばらく前からお預かりしている車両が、いまだに納車に至っていない状況が続いています。
お客様には大変お時間を頂いており、誠に申し訳ございません。
その主な理由については、以前「工業製品」というお話をさせて頂いた際にも触れましたが、交換部品そのものに起因する問題も少なからず発生しているためです。
特に近年は、リビルド化された各パーツにおける初期不良なども見られるようになっています。

例えば、エアコンの「コンプレッサーCOMP」。
中古のコアを使用し、内部をほぼ新品に近い状態まで組み上げたリビルド品です。
取り付け後にガスを注入し、数日から数週間にわたって毎日ON/OFFを繰り返しながら作動状態を確認し、問題がないことを確認した上で納車します。
ところが数か月後、
「エアコンから生ぬるい風しか出なくなった」
とのことで、再入庫。

調べてみても、どこからもガス漏れが確認できません。
そこで、通常の点検方法だけではなく、テスト方法そのものを一から見直し、これまでとは違った条件での確認を行いました。
そして、イマジネーションを働かせながら、
「低速ギヤにて高回転域のシチュエーションを再現する」
というテストを実施。

すると、何と交換したばかりのリビルドコンプレッサーCOMP本体からオイルのにじみが発生しました。
結果として、コンプレッサーCOMPそのものに問題があったことが判明。
別のリビルドコンプレッサーCOMPへ交換したところ、その後は正常に機能しています。

また、「コンデンサーCOMP」などについても同様に、製品そのものの状態を見極める必要があります。

今回、上記画像でご紹介している
「フロントディスチャージホースCOMP」や「フロントサクションホースCOMP」についても、経年による問題が増えています。
これらについては、過去に発生した事案を考慮し、当店でもリビルド化を進めております。

しかし、それでも30年以上という時間の経過による劣化を完全に避けることは難しく、
Oリングを用いて接続するコンデンサーCOMP側のユニオン部分が変形していることでガス漏れを起こしていたり、本体に溶接されている部分についても、経年劣化による溶接不良などが見られるようになってきました。

こうした箇所については、状態を確認した上で新品部品へ交換して対応しています。
そして難しいのは、こうした問題が特定の部品だけに限らないことです。
これまで問題なく機能していた部位についても、30年以上という時間の経過とともに確実に劣化が進んでいます。
そのため、
「ここを直せば終わり」
とは簡単にいかないケースも、以前に比べて増えてきました。
一つひとつの状態を確認し、原因を探り、必要であれば点検方法そのものを見直す。
そして、確実に正常な状態でお返しする。
結果としてお預かり期間が長くなってしまうこともありますが、旧車であるビートを安心して長くお乗り頂くためには、どうしても必要な時間でもあります。
お待ち頂いているお客様には大変ご迷惑をお掛けしておりますこと、改めてお詫び申し上げます。
一台一台、できる限り原因を突き詰め、納得できる状態まで仕上げてからお返しできるよう、引き続き作業を進めて参ります。
ご覧いただき、ありがとうございます。
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