長期車庫保管ビートの再生計画 その3
前回に続いて、今回も長期車庫保管されていたビートの再生作業をご紹介していきます。
各部の現時点での状態確認も、ほぼ完了しました。
そこで今回の再生計画から導き出した答えは、
「今後、このビートを長く安心して乗って頂くことを考え、基本的には各部を新品部品へ総交換する」
という方針です。

もちろん、何でもかんでも交換すれば良いという訳ではありません。
長期間動いていなかったからこそ、走行距離や使用時間による摩耗がほとんど無く、状態を確認したうえで再使用可能と判断出来る部品も一部存在します。

※上記画像はエアコン関連の部品となります。
例えば、ラジエターのクーリングファンモーターや、ステアリングギヤボックス関連のラックエンドセットなどがそれにあたります。

これらは、ある程度「使用時間」や「実際の走行距離」によって傷み具合を判断出来る部品です。

逆に、走行距離が少なくても、長期間動かされていなかったことが原因で劣化が進んでしまう部品もあります。
ここが、長期車庫保管車を再生する際の難しいところです。
「走っていない=すべてが新車同様」ではありません。
むしろ、動いていなかったことで進行してしまう経年劣化もあります。
そのため、部品一つひとつについて、
「これは再使用出来るのか?」
「これは交換すべきなのか?」
「新品が無ければ、どのような方法で再生するのか?」を見極めながら作業を進めていきます。
また、新品部品ではなく再生が必要となる部品については、可能な限り現在この車両に装着されている現物をベースとして再生する方針です。
これは、長年このビートと共に過ごしてきた「元々の部品」を出来る限り活かしたいという考えからです。

ブレーキ関連も入念にチェック
ブレーキ関連についても、基本的には総交換という判断になりました。

その中で問題となるのが、既に製廃となってしまったマスターシリンダーASSYです。
新品部品が入手出来ないため、今回は走行距離の少ない中古品をベースとしてオーバーホールを行います。
ただし、ここでも「走行距離が少ないから大丈夫」と単純には考えません。
長期間動いていなかった車両の場合、シリンダー内部の錆や腐食が意外なほど進んでいるケースがあります。
外観だけでは判断出来ない部分だからこそ、分解して内部の状態を確認し、必要な処置を施してから使用します。

その他のブレーキ関連部品については、基本的に新品交換としました。

そして、いよいよ車体からエンジン本体とトランスミッションを取り外します。
エンジン&トランスミッションが車体から降りると、これまで見えなかった部分が一気に露わになります。
さて、ここまで来れば、30数年間眠っていたこのビートも、少しずつ目を覚ます準備が整ってきました。
まだまだやることは残っています。
更に作業は続く……。
ご覧いただき、ありがとうございます。
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